病院検索サイトを運営するQLifeが上場企業勤務者を対象にした「『職場のうつ』調査 『職場への打ち明け』編」によれば(有効回答数は300人)、うつ病患者の8割が上司や人事担当者にうつであることを打ち明けており、4割が同僚にも語り、その7割が同僚に語って良かったと考えているという。

うつ病になった時、上司や人事担当者に打ち明けたかどうか(うつになったことがない場合は打ち明けると思うか)を尋ねると、30代では56%、50代では47%が打ち明けている。男女別では男性の方が高い。

うつ病になった時、上司や人事担当者に打ち明けたかどうか(うつ病経験がない場合は、打ち明けると思うかどうか)

現在通院中の回答者に限ると79%が打ち明けているが、2割は職場に知らせないまま通院治療しており、このことから職場のうつ病患者は会社が把握している人数の1.3倍いるものと、QLifeは分析する。

同僚に対してうつ病だと語ったかどうかを尋ねたところ、男性の38%、女性の29%が語っている。年代別では若い方が打ち明け率は高いものの、30代でも36%に留まる。現在通院中の回答者では44%だった。

うつ病になった時、同僚に語ったかどうか(うつ病経験がない場合は、語ると思うかどうか)

通院治療経験者でうつ病になった時に同僚に語った回答者に、その時の周囲の反応を尋ねると、少なくとも29%は「理解を示してくれた」と良い反応を得ており、「理解されなかった」(13%)の2倍以上に上った。

通院治療経験者が同僚に語った時の反応

しかし、「理解されなかった」に「驚かれた」も加えると同じく29%となり、うつになったことが同僚からは予想外と受け止められたケースが3割弱あったとみられる。 同じ回答者による結果の総合判断を見ると、「良かった」が71%を占めた。

同僚に語ったことが総合的に良かったかどうか

だが、「打ち明ければ、71%確率で良い結果を生む」とまでは言えず、打ち明けた人には元々「良い結果を予想できたから打ち明けた」人が多く含まれる可能性があるとQLifeはみている。