通信機器大手の仏Alcatel-Lucentは7月30日(現地時間)、2009年第2四半期(4月ー6月期)の業績を発表した。資産売却などにより、2006年の合併以来初めて四半期ベースで黒字を達成した。

Alcate-Lucentの第2四半期の売上高は、前年同期比4.8%減の39億500万ユーロ(約5319億7500万円)となった。純利益は、前年同期の11億ユーロ(約1481億4500万円)の純損失から、1400万ユーロ(約18億8548万円)の黒字となり、1株あたり利益は0.01ユーロとなった。なお、調整後の営業利益は6200万ユーロ(約83億4999万円)の損失。

仏Alcatelと米Lucent Technologiesという大手同士の合併は2006年12月に完了、だがその後、人員削減など再編に手間取り、9四半期連続で赤字を計上していた。今四半期の黒字化は、同社が発足してから初めての黒字となる。

黒字化に大きく貢献したのは、5月に行った仏Thalesの保有株式の売却。この取引で、Alcatel-Lucentは保有していたThalesの株式20.8%をDassault Aviationに15億7000万ユーロ(約2114億4300万円)で売却した。

資産売却を除くと、同期は固定/無線ともに売上高が減少した。だが無線分野の減少率は第1四半期より改善、WCDMA事業の成長とCDMA事業の回復が後押ししているという。地域別には、北米が横ばい、欧州は後退したが、中国とインドの成長によりアジア太平洋地区は成長に転じたという。