つれづれなるままに日々よしなし事をそこはかとなく書き込むのがTwitterを使い続けるコツだが、つぶやく内容と相手はきちんと選んだほうがいいようだ。米イリノイ州シカゴ在住の女性がアパートへの文句をTwitterに書き込んだところ、大家から5万ドルの賠償金を請求される訴訟を起こされて話題になっている。
地元紙のChicago Sun Timesなどの報道によれば、これはシカゴ地域の1,500の物件を管理する米Horizon Group Managementが7月27日(現地時間)にAmanda Bonnenという女性に対して起こした裁判だ。その罪状はTwitterのつぶやき(tweet)により、Horizonの評判を不当に悪意を持って傷つけたことだという。Bonnen氏のアカウント名は「abonnen」で、米Wall Street Journalによれば、その書き込み内容は「You should just come anyway. Who said sleeping in a moldy apartment was bad for you? Horizon realty thinks it's okay. (とにかく来てよ。こんなカビだらけのアパートで誰が寝られるって言ったの? Horizonは問題ないと思ってるようだけど)」というもので、友人に宛てたメッセージだったようだ。
だが、Horizon側はBonnen氏に対して投稿を取り下げるよう依頼することはせず、まず裁判という段取りで入ったようだ。こうした報道を受け、多くのTwitterユーザーはBonnen氏を擁護する声を挙げている。一方でBonnen氏は裁判を受けて、自身のTwitterアカウントを削除している。前述のWSJは問題となったアパートに長年住んでいる住人の1人の接触に成功しているが、その住人は「これまでにカビの問題に出くわしたことはない」とコメントしている。
Twitterのつぶやきで裁判を起こされるというのは非常に珍しい(あるいは初めての)ケースだと思われるが、訴訟社会アメリカではちょっとした書き込みが大事件になることもあるようだ。