Linuxカーネル開発者であるAlan Cox氏が、担当していたTTYサブシステムのバグ修正を巡ってLinux Torvalds氏と対立し、TTYのメンテナを辞めることを決めたようである。決定打となったのはLKMLに投稿されたこのメール。このスレッドで両氏はTTYのバグを修正する方法について議論しており、Torvalds氏の示した方法にCox氏は難色を示していた。

Torvalds氏からのメールは「Why」を多用した強い詰問口調の内容になっている。それに対してCox氏は「If you think that problem is easy to fix you fix it.(そんなに簡単に問題が解決できると思うならば自分でやってくれ)」と返し、TTYのメンテナから外れることを宣言した。

Cox氏は長い間Linuxカーネルの開発およびメンテナンスに貢献してきた、Linuxコミュニティの中心人物の1人だ。TTYはUNIX系システムの基礎に関わる部分であり、そのメンテナにかかる負担の大きさは相当なものだろう。この仕事に関するだけでもCox氏の貢献の大きさは計り知れない。もし同氏がメンテナから外れることが決定的になれば、カーネル開発チームおよびLinuxコミュニティにとって大きな痛手になることは間違いない。