無線機器最大手のスウェーデンEricssonは7月24日(現地時間)、2009年第2四半期(4月-6月期)の業績報告書を発表した。売上高は前年同期比7%増となったが、純利益は、ソニーとの合弁会社・英Sony Ericsson、スイスST Micro Electronicsとの合弁会社・ST-Ericssonに足を引っ張られ、同61%減の8億SEK(スウェーデンクローナ、約101億円)となった。世界的な不景気の中で業績を堅調に保ってきた同社も、その影響を受けた形となる。

同期、Ericssonの売上高は前年同期から7%増加の521億SEK(約6,607億円)、純利益は同61%減の8億SEKとなった。1株当たり利益は0.26SEK(約3円)で、前年同期の0.59SEK(約7円)から56%減少した。合弁会社を除く営業収益は、前年同期比49%増の69億SEK(約875億円)となった。

分野別内訳は、ネットワーク機器が前年同期比4%増の347億SEK(約4,400億円)、プロフェッショナルサービスが同28%増の141億SEK(約1,788億円)、マルチメディアが同23%増の33億SEK(約418億円)となった。

Ericssonは2008年より、2010年後半に年間100億SEK(約1,269億円)のコスト削減を目指すリストラ計画を実施しており、第2四半期の決算にはこれに関するリストラ経費を多く含むという。今四半期の利ざや縮小については、主として、Sony EricssonとST-Ericssonの両合弁会社が計上した損益の影響を受けたとしている。

市場状況については、データ通信の需要増からWCDMA事業は高成長を遂げているが、主として途上国におけるGSM事業が鈍化しているという。