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Jeff Gardner氏がSmashing MagazineにおいてQuality-Price-Ratio in Web Design (Pricing Design Work)のタイトルのもと、Webデザインに価格をつける方法をまとめている。ワイン商取引でよくつかわれる価格に対する満足度「Quality-Price-Ratio (QPR)」の話を引き合いに出しながら、デザイン品質と作業時間やコストが必ずしも相関関係を持たないWebデザインを、どのように価格決めすればいいかについてまとめたガイドラインとなっている。
Quality-Price-Ratio in Web Design (Pricing Design Work)ではまず、前提として次の項目を説明。
- グッドデザインは主観的なもの (対象とするユーザによって評価は異なる)
- グッドデザインは廉価である (かならず廉価でなければならないとか、そうあるべきだ、ということではない。今日、Webデザインの優れた素材はデザインまとめサイトなどを通じて費用をかけずに用意できることなどを意味している)
- グッドデザインは価格との相関関係がない (デザインは次の4つに分類できる 1.高い上に悪い、2.安いけど悪い、3.良いけど高い、4.良いし安い。顧客は4.を求めるが、デザイナは3.を求める)
- グッドデザインは挑戦的なもの
- グッドデザインはブランディングされている
こうした前提を踏まえたうえで、さらに生み出されるデザインが優れたものだと仮定したうえで、次の価格設定戦略が紹介されている。
- 時間単価では算出しない (時間単価は業界でよく使われる手法だが、Webデザインには作業時間と成果物にそれほど相関関係がない。このため、時間単価の方法はデザイナと顧客の双方にとって公平ではない)
- 仕事にかかった費用を算出する (H/W、ソフトウェア、事務所関連費用、光熱費など実際に仕事をするためにかかった費用を算出する。これが価格検討のベースラインとなる)
- クリエイティビティ率を仕事にかかった費用に掛ける (仕事の困難さ、デザイナの知名度やブランド力、ニッチ市場に特化した個性、などを加味したクリエイティビティ率を算定し、仕事にかかった費用に掛けることで、最終的なデザインの価格を算出する)
説明の最後でJeff Gardner氏は、デザインに価格をつける方法は、可能なかぎり利益を得るためのバランスをとるといったものではないと説明。結局のところ、顧客に価値のあるサービスを提供し、それに対して適切な支払いを実現することだと説明している。