IDC Japanは7月22日、国内SaaS/XaaS市場規模予測を発表した。同発表によると、2009年の国内SaaS/XaaS市場規模は前年比20.8%増の596億円に上る見込みだという。経済環境の悪化によってIT市場が低迷するなか、国内SaaS/XaaS市場は拡大を続け、2013年には2008年の3.1倍の1,521億円規模になると予測されている。
国内SaaS/XaaS市場は急速にサービスが拡充されている一方で、経済環境の悪化からユーザー企業のIT投資が抑制されており、SaaS/XaaSの利点を理解しても、その導入費用や要員確保に関わる負担のために、不要不急のプロジェクトとして判断される傾向が強まっている。これらから、同社は2009年の国内SaaS/XaaS市場規模予測は順調な拡大が見込まれるが、前回調査(2009年2月)と比較して下方修正を行ったとしている。
同社では、SaaS/XaaSはユーザー企業にとってシステム刷新・新規構築における重要な導入方法の1つとなっており、特にIT予算の削減によって延伸されるプロジェクトが増加するなか、SaaS/XaaSを導入方法として検討するユーザー企業は増加傾向にあると分析している。
加えて、ベンダーのSaaS/XaaS事業推進も加速していることから、景気回復が見込まれる2010年以降、SaaS/XaaSの存在感が増し、同市場の拡大を促進する要因となるとして、同社は2010年以降の国内SaaS/XaaS市場規模予測を見直し、2008年~2013年のCAGRは前回調査の23.8%から、25.2%へと上方修正した。