Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツは、診断およびモニタリングなどの各種医療用アプリケーション向けに、3種類の医療用開発キットを発表した。これらは、それぞれ心電図(ECG)、デジタル聴診器、およびパルスオキシメータ向けのアナログ・フロントエンド・モジュールで、別売りの「C5505 DSP 評価モジュール(C5505 EVM)」と組み合わせることで、シグナル・チェーンおよびソフトウェアを含むソリューションの提供が可能となる。
これら医療用開発キットは、回路図、サンプル・アプリケーションコード、医療用のアルゴリズムおよび関連文書などで構成され、設計作業の速度向上、開発期間の短縮などを実現する。また、それぞれのアナログ・フロントエンド・モジュールは、複数のプロセッサ・プラットフォームと任意で組み合わせて使用できるため、ソフトウェアの再利用が可能であり、費用対効果の拡大も期待できる。
さらに、同社のアナログソリューションとDSPの新製品「C5505」を組み合わせることで、より高度かつエネルギー効率が高い診断機能を実現することが可能になるとしている。
各キットは、同社のDSPおよびアナログの技術、そして、医療用アプリケーションに特化したソフトウェアで構成されており、LCD上でのリアルタイム波形や操作メニューの表示、音声の録音と再生といった機能を備えた、バッテリの寿命を延ばし、かつ持ち運びも容易なポータブル医療製品の開発も可能となる。