Wolfson Microelectronicsの日本法人であるウォルフソン・マイクロエレクトロニクスは7月8日、家庭用オーディオ向けデバイス製品群として、2Vrmsグラウンド・リファレンス出力のステレオD/Aコンバータ(DAC)「WM8523」「WM8524」を発表した。2製品ともにすでに20ピンTSSOPもしくは24ピンQFNパッケージでサンプル出荷を開始しており、WM8524は16ピンTSSOPですでに販売も行っている。

2製品は独自のチャージ・ポンプ・アーキテクチャを搭載しており、外付けアンプや高価でノイズの多い9Vま たは12Vの高電圧電源を不要とし、標準的な3.3Vの単電源レールからポップ・ノイズのない2Vrmsのステレオ出力を生成することができる。

また、ミュート機能およびクロストーク性能を実現したS/N比106dBのオーディオ性能を実現しているほか、1kΩ負荷のライン出力を駆動し、低いDCオフセット電圧でグラウンド・リファレンス出力を生成できるため、ポップ・ノイズやクリック・ノイズを低減するできることに加え、外付けミュート回路やDCブロッキング・コンデンサが不要となる。このため、最終製品メーカーはオーディオ性能に妥協することなく、およそ18点まで外部部品を減らすことが可能となり、PCBエリアの削減などを実現することが可能となる。

さらに、一般的なマスタークロック・レートとオーディオ・サンプリング・レート(8kHzから192kHzまで)を使用した24ビットのD/A変換をサポート。WM8523は、ソフトウェアで制御可能なデバイスで、I2CおよびSPI規格に準拠したシリアル・コントロール・インタフェース経由でのコンフィギュレーションにより-100dBから+12dBまでのボリューム・コントロールが可能だ。なお、2製品ともにハードウェアでの制御も可能である。