ルネサス テクノロジは7月7日、ハイエンドルータやスイッチなどの次世代通信機器向けに、72MビットQDR II SRAM「R1Q2A72」シリーズなど6品種およびQDR II+ SRAM「R1QDA72」シリーズなど12品種、合計18品種を製品化した。2009年8月より順次サンプル出荷を開始する。また、併せて、入力と出力が共通な1ポート構成としたDDRタイプSRAMとして、333MHz動作の72MビットDDR II SRAMおよび533MHz動作の72MビットDDR II+ SRAMを合計33品種製品化している。
2シリーズともに、45nmプロセスを採用。低電圧を維持しながら333MHz/533MHzの高速動作を実現。同速度は、QDRコンソーシアムが現在定めている最高動作速度であり、これにより10G/40G/100Gbpsの通信システムに対応したハイエンドルータやスイッチなどにおける、データのあて先や不正データのチェックを行うためにデータを一時的に保持するバッファメモリやテーブルメモリでの高速処理に貢献する。
また、3種類のデータ入出力(9、18、36ビット構成)と2種類のバースト長(2または4)に対応した製品に加え、QDR II+ SRAMでは高速動作時に問題となる信号品質の低下を改善できる終端抵抗のODT(On Die Termination)を内蔵した製品も用意。これにより、ユーザはシステムにより適した製品を選択できるようになった。
FBGAのパッケージサイズは従来の36Mビット品と同様で、従来からの置き換えも容易に実現できる。また、288Mビット品までの拡大を考慮し、アドレス拡張ピンが決定されており、将来的な容量増加にも対応できるようになっている。