Analog Devices(ADI)は、デジタルカメラの上限電流を最大化し、LEDフラッシュの輝度を200lm以上に増やすことで、画質精度を向上させるデュアル白色LEDフラッシュドライバ「ADP1655」を発表した。すでに量産出荷を開始しており、パッケージは12ボールWLCSPを採用。1,000個受注時の価格は0.95ドルとなっている。

同製品には、独自技術である「トランスミット・マスキング機能(Tx-Mask)」により、携帯電話アプリケーションのRFトランシーバ(送受信回路)が基地局からの信号をモニタしながら、同時にカメラのフラッシュをこれまでより高いLED電流で駆動させることが可能だ。

また、2MHz同期昇圧コンバータ、500mAプログラマブル電流源とI2Cインタフェースを集積しているため、タイマや出力電流のプログラミングを容易にすることが可能だ。さらに、システム動作や安全制御に関連したデータのリードバックもできるようになる。

フラッシュ電流精度は従来品比で5%向上させており、カメラ操作による携帯電話システムのシャットダウンが発生しない範囲内で、LED電流を増やすことができ、フラッシュ輝度を向上させることができる。

加えて、ハイサイド電流ソースも内蔵しており、LED裏面をICの配線に接続せずに、フラッシュLEDの配線をカメラの接地(GND)パターンに接続することが可能。これにより、設計者はプリント回路基板の配線の簡素化、回路の配線の長さやLEDの発熱によるPCBの設計の低減が可能になり、よりコンパクトなレイアウトでカメラの周辺回路を設計できるようになるとしている。