リンクと、共同事業者であるエーティーワークスは6月29日、ハウジングの自由度の高さを維持しつつ、ホスティングのような運用サポートを実現したコロケーションサービス「at+link コロケーションサービス」の提供を開始したことを発表した。
データセンタ(DC)などが提供する一般的なハウジングサービスは、ユーザがサーバなどの機器をDCに持ち込み、自由に設置できるメリットがあるものの、そのサポートは電源のオン/オフ程度のみであり、ハードウェアが故障した場合も、ユーザ手配の保守サポートが駆けつけるまでに4時間程度の時間がかかっていたケースもあるという。一方の専用ホスティングサービスの場合、即座のサポートなどのメリットはあるものの、運用面での制約が多いほか、コストがコロケーションサービスに比べ割高になっていたという。
今回同社らが提供を開始したコロケーションサービスでは、ユーザが用意したサーバなどの機器のほか、at+linkのオリジナルサーバも提供するほか、リンクの保有するDCに保守スタッフが常駐することで、何か起こった際には30分以内に現場に駆けつけてオンサイト保守を行うことが可能となっている。また、サポートのレベルは電源のオン/オフのみのらず、ユーザ指定の手順に従った対応などを設定可能だ。
こうしたサービスの提供について、リンクでは「ユーザ側のレベルが高くなり、提供しているネットワークサービスに満足できない層が登場してきた。また、コスト削減のために、サポートは自分達で行うが、監視まではできないので、その部分を負担してもらいたいというユーザ層が登場してきた」と背景を説明する。
同コロケーションサービスは、以下の5つの特長を有しているという。
- 業界最安値を狙った値段設定
- 常駐スタッフによる30分以内のオンサイト保守
- 省電力サーバの提供(at+linkが提供する場合)
- IPMI標準搭載(at+linkがサーバを提供する場合)
- 有償OSが月額払いで使用可能
1番目の特長でもあるサービスの値段だが、共用回線と専用回線を用意。専用回線(10Mbps帯域保証)で月額7万円、100Mbpsで36万7,500円、1000Mbpsで252万円となっている(初期費用は別)。また、有償OSは、Red Hat Enterprose Linux ES4/5またはWindows Server 2003/2008を選択可能で、月額利用料は2,100円となっている。このほか、月額4,000円の基本サポート料を支払うことで、簡単な設定の確認や実行の代行なども実施する予定としている。
このほかat+linkオリジナルのサーバ(Core 2 Duo搭載)、スイッチ、ファイアウォール、ロードバランサ、スパムチェッカーなどさまざまな機器の貸し出し、ならびに買い取りも実施しており、「手ぶらで契約してもらっても、at+linkですべての製品を揃えることができる」(リンク)とする。
提供されるサポートは、1~3レベルに分かれており、レベル1が基本サービスとなり、レベル3の契約になると、リンク側でURLの確認などを行い、正常に動作しているか否かチェック、報告などのサービスが提供されるほか、レベル2以上では、権限をat+link側で一時的に預かり、DC内に立ち入って細かい作業を代行することも可能となるという。
なお、同サービスの開始に伴い、リンクでは、「at+link コロケーションサービス」スタートキャンペーンを実施する。同キャンペーンは、2段階に分かれており、第1段階としては、初期費用が 15万円(税別)になるキャンペーン(回線初期費用 0円+ラック初期費用15万円)を実施。第2段階として、9月末までラック初期費用も0円になるキャンペーンを実施、初期費用なしでの運用開始を可能とする。ただし、同キャンペーンの対象となるラック数には限りがあるとのことで、ラックがすべて埋まった時点でもキャンペーンは終了となるとのことである。