能率手帳でおなじみの日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、法人向け手帳のトレンドをプレス向けに説明した。それによれば、最近のトレンドは、コンプライアンス、女性、環境の3つだという。

同社では、1949年の発行以来、60年に渡って「能率手帳」を提供しており、現在では62種類のオリジナル商品を取り扱い、全国3000社に対して約620万冊を提供する法人向け手帳のトップメーカーだ。

JMAMの能率手帳の発行部数の推移。市販向けを入れると2009年は1430万冊を発行した

従来は、手帳の中に就業規則、社是などを記載するケースが多かったが、最近は社員の不祥事により信用低下を招くケースが多いため、企業理念やコンプライアンス意識を高める情報を入れる傾向が強まっているという。また、目標管理を手帳で行う企業も多く、単にスケジュール管理だけでなく、組織力を向上させる道具としても利用される傾向があるという。

法人向け手帳は9割が贈答用として利用されるそうだが、最近は、化粧品やアパレルなど、女性をターゲットにしている企業からの発注が増えており、アンケートに回答してもらった人への景品として配布するなど、販促活動に利用されるケースが多いという。そのため、同社では黒以外の赤、黄色、ブルー、ベージュなど、女性を意識したカラーリングのラインナップを増やしているという。

JMAMの女性向け手帳の発行部数の推移

女性を意識したカラーリング

また、最近の環境意識の高まりから再生紙を利用したものや、森林管理協議会(FSC)が認証した木材を利用した紙を使った手帳の需要が増えており、2004には222万冊だった環境配慮型の手帳の発行部数は、2008年には328万部に増加しており、同社の取引企業の半数が環境配慮型の手帳を採用しているという。

JMAMの環境配慮型手帳の発行部数の推移

エコマーク入りの手帳