シャープはこのほど、オーストラリアで開催されるソーラーカーレースに出場する「東海大学チャレンジセンターチーム」に同社の太陽電池を提供すると発表した。提供するのはセル変換効率30%、出力1.8kWの化合物太陽電池。高い変換効率と信頼性が得られる太陽電池で、主に人工衛星で使用されているものだという。

シャープ製太陽電池搭載を搭載する東海大学チャレンジセンターチーム「Tokai Challenger」完成予想図 :シャープ提供

レースは、南オーストラリア州政府が設置した機関"South Australian Motor Sport Board"が主催する「グローバル・グリーン・チャレンジ」。電気自動車など環境に優しい乗り物の在り方を考える目的で開催され、同チームが出場するのは太陽光のみを動力源とするソーラーカー部門。北部のダーウィンから南部のアデレードまで、約3,000kmを走行してタイムを競う。開催期間は10月25日~31日。

「グローバル・グリーン・チャレンジ」走行地図 :シャープ提供

同チームは、ソーラーカーの高効率走行の研究に取り組む工学部電気電子工学科教授 木村英樹氏が指導するライトパワープロジェクトのソーラーカー班に所属する計19名。開発中のソーラーカー「Tokai Challenger」でレースに臨む。同班は各種のソーラーカーレースで好成績を収めており、2008年には南アフリカ共和国で開催された4,200kmを走行するレース「South African Solar Challenge」において総合優勝を果たしている。優勝時のドライバーは、パリ・ダカール・ラリー総合優勝などの実績を持つ篠塚建次郎氏。篠塚氏は同大学工学部卒とのことで、今回のレースのドライバーにも篠塚氏が起用される予定。