中川研究所は6月24日、「カゴ対応光ゲート式動線調査システム」を開発したと発表した。

同システムは、小売店等の利用客の動線を調査するためのもの。店舗内の各所にID情報を載せた光のゲートを設置し、利用客がどの時間にどの場所を通過したかを、買い物カゴに取り付けた薄型の光ID受信機で記録。レジの光ゲートを通過する際に、光ID受信機の情報を読み取り、動線情報を収集する仕組みになっている。

中川研究所は、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の民間基盤技術研究促進制度を利用して「LED照明による可視光通信を利用した情報案内サービスに関する研究開発」を実施。その成果をもとに、可視光通信技術を応用した「光ゲート式動線調査システム」を2008年に開発していた。

以前のシステムは、ショッピングカートに光ID受信機を設置して動線調査を行っていたが、小売店舗からの「ショッピングカート利用客以外の動線も知りたい」という要望を受け、買い物カゴにも取り付けられる薄型筐体の受信機を開発。内部回路も新たに設計し直し、感度向上/消費電力低減を実現している。受信機にはリチウムイオン電池を内蔵しており、7日間の連続稼働が可能。

同社はすでに、6月17日~23日までOlympic長原店(東京都大田区)で運用試験を実施しており、問題なく運用できることを確認したという。

カゴ対応光ゲート式動線調査システムの概要と設置店舗の様子(中川研究所のWebサイトより)