TOTOは23日、節水にこだわったウォシュレット一体形タンクレストイレ「ネオレスト ハイブリッドシリーズ AHタイプ」と「ネオレストハイブリッドシリーズ RHタイプ」を発表した。AHタイプは清掃性とシンプルさを追及しており、シャープでモダンな印象を希望するユーザーに向けた製品で、全製品オート開閉機能付で価格は32万6,550円から37万9,050円。RHタイプは28万4,550円から37万9,050円で、優しさや柔らかさ、アットホームな雰囲気に合うよう優しさや柔らかさを意識した製品だという。販売は8月3日より開始される。
両商品は、同社独自開発による世界初の洗浄システム「ハイブリッドエコロジーシステム」を搭載した「ネオレスト ハイブリッドシリーズ」の新製品。ハイブリッドエコロジーシステムは、少ない水を効率よく流すために開発されたもので、水道直圧の水を利用したトルネード洗浄と、内蔵タンクの水を使ったゼット洗浄の2つの洗浄方法を使い分けた洗浄システムが特徴となっている。
従来の同シリーズでは、大洗浄に必要な水量は5.5Lだったが、新モデルは流体解析によって便器ボウルの形状やトラップ角度等の見直しを図り、さらに洗浄システムの制御に給水圧学習機能を導入する事によって、国内最小の4.8Lを実現した。給水圧学習機能とは、設置後に現場で給水圧を自動で学習し、水圧にあわせて吐水時間を変化させるというもので、同機能の導入により、設置場所によって水圧が異なっても水量を一定に保てるようになったという。
そのほか、小洗浄の水量を従来の4.5Lから4.0Lに減少させ、従来は搭載していなかった洗浄機能「eco小」(3.8L)の追加によって、男性の小用時や清掃時などにより少ない洗浄水量を選択できるようになった。また、清掃性を向上させるために、便器と便座の隙間が清掃しやすいように、ハンドルを回すことで隙間を広げることの出来る「お掃除リフト」などの機能も今回から加えられている。
宇塚俊夫代表取締役副社長は、「便器のCO2削減効果は、照明と同じぐらいの節電効果が期待できる」と述べ、水を流すと水の供給や下水処理などでエネルギーが消費され、CO2が排出されるのだと説明。「TOTOは世界基準である6L洗浄から20%減らした4.8L洗浄を新基準とすることで、グローバルに地球環境問題に取り組んでいきたい」と今後の方針を語った。
同社によれば、世界では米国や欧州、中国など、多くの国ですでに規制が行われているが、海外での洗浄水量規制は6.0L以上がほとんどだという。そこで、2011年までにワールドワイドで同社の住宅向け商品の出荷を80%以上4.8L化することにより、大規模なCO2削減を実現したいとしている。