Freescale Semiconductorの日本法人であるフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、産業および車載インフォテイメントのさまざまなアプリケーションのコネクティビティ、タッチ制御、セキュリティ機能を統合することが可能なアプリケーションプロセッサ「i.MX25」を発表した。すでに量産出荷中で、価格は1万個購入時で6.96ドルからとなっている。

同製品は、10/100 Ethernet、CAN、LCDとタッチ画面コントローラ、PHY内蔵USB 2.0、強化されたセキュリティ、A/Dコンバータ、DDR2対応のメモリ・インタフェース・コントローラ、CMOSセンサ・インタフェース、およびUART、I2C、SPIの標準ポートの統合をした、400MHzのARM9コアベースのアプリケーションプロセッサである。

5つの製品が用意されており、その内3製品は産業および汎用組み込みデザイン向け、2製品は車載アプリケーション向けとなっている。「i.MX253」「i.MX257」は、LCDおよびタッチパネルが求められる産業機器向けで、住宅用スマートメータ、グラフィカルキーパッド、セキュリティパネル、HMIデザイン、バーコードスキャナ、FA、ロボティクス、プリンタなどをターゲットとしている。

産業向けの残りとなる「i.MX258」は、産業用セキュリティ市場向け製品で、セキュリティエンジンを内蔵することで、専用のソフトウェアコードを特定のデバイスで限定的に実行する場合のような、厳しいセキュリティが求められる製品の開発に対応する。セキュリティが危険な状態になると、改ざん検出回路により、機密情報の消去が可能である。

一方の、「i.MX251」「i.MX255」は、インフォテイメントシステムのさまざまな機能をコスト負担なしに装備することが要求される車載インフォテイメントシステムに対応し、AEC Q-100の認証も取得している。

なお、LinuxおよびWindows Embedded CEのOSに対応したi.MX25プロセッサ用の製品開発キットは995ドルで提供される。