独SAPは6月17日(フランス時間)、途上国の事業支援のためマイクロファイナンスとよばれる小額の金融サービス業務を支援するフランスの非営利団体PlaNet Financeに対し、財務、ソフトウェア、専門知識の3つの面から支援していくことを発表した。企業社会的責任(CSR)における新しい取り組みとなる。

マイクロファイナンスは小額のローンにより、資本がない途上国のビジネスや個人を支援する金融サービス。PlaNet Financeは、コンサルティングやローンポートフォリオ管理などを通じてマイクロファイナンス業務を支援する非営利団体。フランスの著名なビジネスマンJacques Attali氏が会長を務める。

SAPとPlaNet Financeの提携は、マイクロファイナンスの改善を目的としたもの。SAPはPlaNetに資金に加えてソフトウェアや専門知識を提供し、新技術の利用とバリューチェーンの構築により、途上国の起業家が持続性のあるビジネスを構築するのを支援していく。

まずは、ガーナのシアナッツ(シアバターの原料)産業を共同で支援する。シアナッツを収穫するグループにトレーニングを提供、携帯電話を支給して発注管理やマイクロファイナンス事業者のローン継続などに利用する。

SAPはこのほかにも、PlaNet Financeのマイクロファイナンスネットワーク「MicroFit」の改善なども行い、マイクロファイナンス分野の開発を技術面から支援していくという。