Freescale Semiconductorの日本法人であるフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、GSM EDGE基地局向けにLDMOS(Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductor)技術に基づくRFパワー・トランジスタ「MRFE6S9046N」「MRF8S9100H/HS」「MRF8S18120H/HS」を発表した。MRFE6S9046Nはすでに量産が開始されており、サンプルの入手も可能。MRF8S9100H/HS、MRF8S18120H/HSの2製品は、サンプル出荷中で、量産開始は2009年7月を予定している。
MRFE6S9046Nは、GSM EDGEアプリケーション向けのデバイスで920~960MHzで動作し、17.8Wの平均RFパワー出力で19dBのゲイン、最大42.5%の効率、最大2.1%(RMS)のEVMを実現する。表面実装が可能なため、自動ピックアンドプレース製造と適合性があり、使いやすい内部インピーダンス整合とともに、さまざまな実装基板に対して、製造コストの削減をもたらすことが可能だ。特長としては、内部出力整合により、基本周波数における使い易い終端インピーダンスが可能となる一方、クラスFアンプに合致するよう第2および第3高調波終端も備えているため、高効率が実現する。
一方のMRF8S9100H/HSは920~960MHz、MRF8S18120H/HSは1805~1880MHzでそれぞれ動作し、GSMシステムおよびEDGEシステムにおけるクラスAB級、クラスC級動作を対象としている。MRF8S9100H/HSは、GSM EDGEサービスにおいて45Wの平均出力、19.1dBのゲイン、44%の効率(940MHz動作時)、2.0%(RMS)のEVMを実現する。また、MRF8S9100H/HSはGSM 800MHz帯域でも動作が可能となっている。
さらに、MRF8S18120H/HSは、GSM EDGEサービスにおいて46Wの平均出力、18.2dBのゲイン、42%の効率(1840MHz動作時)、1.7%(RMS)のEVMを実現し、GSM 1900MHz帯域での動作もサポートしている。
なお、3製品ともに内部整合によって回路設計の簡素化ができ、RoHSに準拠し、静電放電(ESD)保護回路を備えている。