Micron Technologyの日本法人であるマイクロン ジャパンは、JEDECが承認した「e-MMC 4.4」をMicronのマネージドNADNソリューションでサポートすることを明らかにした。同社のe-MMC 4.4製品は、携帯機器をターゲットとしており、セキュリティオプションの強化とNANDパーティション管理機能を搭載している。これにより、携帯機器メーカーは、NAND型フラッシュメモリに搭載される機能を迅速かつ容易に扱うことが可能となる。なお、サンプルは2009年7月より提供される予定で、同年秋には量産出荷が開始される計画としている。
e-MMC 4.4で採用されたNANDパーティション機能を利用することで、設計者は、MLCのNAND型フラッシュメモリの領域を、SLCとして動作するように構成することができるようになる。このため、MLCのNAND型フラッシュメモリに同機能を用いると、余分なSLCのNAND型フラッシュメモリが不要になり、部品数の削減ならびに基板スペースの縮小が可能となる。
また、e-MMC 4.4では、セキュリティ機能が強化されており、ブートコードやオペレーティング・システムなどへのアクセスを制限することができる。具体的には、パワーオン時の書込み保護、永久的な書込み保護、メモリ・ブロックの保証などがあり、これらの機能により、データの伝送や保存の際、あるいは機器の再起動や電源をオフにする際に、データの改変を防ぐことが可能となる。
同社のe-MMC 4.4ソリューションは、1つのパッケージ中にNAND型フラッシュメモリとメモリコントローラを組み合わせているため、インタフェース設計が単純化されており、ホストプロセッサはフラッシュメモリの下位レベル管理から解放されることとなる。なお、同ソリューションは同社の34nmプロセスを用いて製造され、メモリ容量としては2GBから32GBの製品が提供される予定となっている。