「負荷分散装置」にこだわる

バラクーダネットワークスジャパン株式会社SEマネージャ 鈴木啓之氏

製品の多機能化がトレンドになっているアプリケーションスイッチの市場において、同社はあくまで「負荷分散装置」にこだわりたいという。

究極的にはWebサーバの運用管理を「ラク」にするのが製品の目的だが、そのためだけに数百?数千万といった規模の投資額が必要になるというのは「過剰なコスト」と判断されてしまうケースも少なくないだろう。同社製品の最大のポイントは、製品の価格が、場合によってはサーバの価格と大差ないレベルに抑えられている点にある。

「HA構成の負荷分散機能を百万円以内のコストで実装できるのは大きなメリット」という話を裏付けるように、同社の製品はユーザーからのリクエストによって製品の導入が実現されているケースが多いという。

「コストと信頼性はトレードオフの関係にならざるを得ない」という認識もあるかと思うが、この点について同社は「いつでも評価機を貸出できる体制が整っている」とのことで、導入前に十分な検証を行うことが可能だとしている。この評価機の貸出プログラムは、「昨今の経済事情も踏まえ、毎日のようにユーザーからの貸出依頼が届いている」といった状況だそうだ。

安くてもセキュリティ機能を実装

「場合によっては、既設製品のオンサイトサービスを新たに契約するより製品を購入した方が安い」という理由で同社の製品が導入されることもあるほど価格メリットがあるわけだが、セキュリティ機能も同社製品の特徴になっている。

「バラクーダと言えばスパム対策」というイメージが業界内で定着しているほど、セキュリティソリューションに強みを持つ同社だが、その強みをアプリケーションスイッチの製品ラインにも適用している形だ。

なお、製品のセットアップは「GUIのナビゲーションに従うだけなので30分もあれば完了する」とのことだ。「カンタン」を前面に押し出した専用の小冊子を配布するなど、同社はアプリケーションスイッチ市場のすそ野を広げる役割も担っている模様だ。

製品ラインナップ

Barracuda Load Balancer モデル240/モデル340/モデル440/モデル640

『出典:システム開発ジャーナル Vol.10(2009年6月発刊)
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