IPAは15日、2009年度の「中小企業経営革新ベンチャー支援事業」の採択プロジェクトを決定したことを発表した。

同事業は、SaaS型の新しいビジネスモデルや技術を基に事業化を目指す中小ITベンチャー企業を対象とし、その開発や事業化の支援を行うもの。国際競争に打ち勝つ新たなビジネスモデルの創出、ソフトウェア分野の活性化などにより、「日本経済の発展に資すること」を目的としている。中小企業向けの各種オンライン型アプリケーションの提供や、その普及啓発活動を目的として、昨年より経済産業省が実施している「中小企業向けSaaS活用基盤整備事業」と連携して行われている。

同支援事業の採択テーマは公募によって決定されるが、今回は3月16日から4月28日までの期間中に126件の提案テーマが寄せられ、そのうち下記の3件が採択された。

テーマ名 申請者
モバイル・PC連携ソリューション「SMARTSeries」のSaaS/ASP対応と事業化 クラウズ
ナビゲーションに従うだけで中小企業でも本格的なeマーケティングによる販売促進を可能にする統合eマーケティングプラットフォームのSaaS提供 コネクティ
業務手順共有ツール「HowgryEnterprise」 Donuts

※ベンチャー企業のアイデア保護のため、プロジェクト内容の詳細は発表されない

今後は今年度中の事業化立ち上げを目指し、プロジェクトごとに配置されたプロジェクトマネージャーが指導や進捗管理を実施、商品化から事業化までを支援する。また、開発や事業化に必要な経費の一部支援も行う。

なお、昨年の同支援事業では4件のテーマが採択されており、IPAによるとすでに全てのテーマがサービス提供を開始しているとのことだ。