千葉県千葉市の幕張メッセにて6月10日~12日まで開催されている「DSJ (Digital Sinage Japan) 2009」。その展示会場では、最新技術を駆使した、近未来を感じさせるデモがいくつも行われている。本稿では、その中からNTTのブースをピックアップし、紹介していこう。
潜在ニーズを引き出す"空気の読める"広告
数あるブースの中で最も多くの関心を集めていたのがNTTのブースだ。特にNTTとNTTドコモが共同開発した「インタラクティブデジタルサイネージ」は、ソリューションとしての完成度が高く、高い導入効果が見込めそうなものだった。
インタラクティブデジタルサイネージは、ディスプレイ周辺に設置されたカメラセンサーや、携帯電話読み取り機によって、利用客の状況/趣味趣向を判断し、最適な広告表示を行うというもの。
まず、ディスプレイの広告に興味を持った利用客が近づくと、カメラセンサーがディスプレイと利用客との距離を測定。小さな文字でも読み取れる位置に来たら、製品の詳細情報を掲載した広告に切り替えることができる。
また、携帯電話読み取り機を使って、対象の利用客がどのような人なのかを判断する機能も備えており、例えば、駐車場の読み取り機を通した履歴をもった人であれば、多めの荷物も持ち運べるため「20000円以上購入で5%OFF」といったキャンペーン広告を表示したり、Webページの履歴に同ショップのサッカー用品コーナーを閲覧した記録があるなら、サッカー用品のキャンペーン広告を表示したり、といったことができる。
加えて、電子透かしにも対応しており、ディスプレイに電子透かし付きの動画広告を表示し、携帯電話のカメラで撮影させてショップのWebサイトに誘導するといったことが行えるなど、囲い込みに役立つ機能も用意されている。
高精度レコメンド生成、広告効果測定
そのほかにも、NTTのブーでは、デジタルサイネージ、IPTV、携帯電話を連携させて個人の趣味趣向の情報を蓄積し、精度の高いレコメンド情報を提供するソリューションや、デジタルサイネージの広告効果を測定するソリューション、裸眼立体視ディスプレイを使ったソリューションなども展示されていた。以下、その一部を簡単に紹介しておこう。