宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)の基本実験の一環として、"きずな"の大容量通信を生かしたE-Mail同時多重伝送実験を実施することを発表した。

地球上空約36,000Kmの宇宙空間を飛行している超高速インターネット衛星「きずな」のイメージ画像(出所:JAXA)

コンセプトは、「星空からのメッセージ 一年に一度 おりひめとひこぼしが出会う七夕の日に… 大切な人へ宇宙からメッセージを届けてみませんか。」というもので、実験の実施にあたり、広く一般からの実験への参加者を募集するという。

具体的には、メッセージメールを家族・友人・知人などに送信する参加者をWEBサイト上にて募集。募集期間中に登録してもらった各送信先のアドレスやイラストカードなどを一度JAXA内のサーバで保存し、2009年7月7日にまとめて宇宙にある"きずな"へ向けて伝送するというもので、1回の申し込みで5名まであて先を指定できる。

伝送実験のイメージ図(出所:JAXA)

"きずな"への送信はJAXA筑波宇宙センターに設置された地球局から行われ、"きずな"で中継したメールはもう一方の地球局で受信、JAXAのメールサーバを経由して相手先に届けられることとなる。

メッセージは迷惑メール悪用防止のために自由文ではなく、定型カードイメージを募集サイト上で選択してもらう形式(画像添付という形で先方に送信)で、固定本文には「"きずな"から送られてきたメールです」、という内容の文章が添えられることとなる。

なお、募集期間は7月1日の17時までで、参加者の氏名(ハンドルネーム可)および参加者のE-Mailアドレス(携帯電話のアドレスでも可)、送信先のメールアドレスを記入し、メール件名と定型のデザインカード(6種類)を選択することで、登録が完了する。

このようなカードが6種類用意されている(中央と右のカードに写っているのは衛星マスコットの「きずなちゃん」)(出所:JAXA)