ビーブレイクシステムズは6月10日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。

最近、企業のIT投資が冷え込んでいるという結果をまとめた市場調査が多いが、同社では、「インターネット関連や医薬関連企業といった業績が比較的好調な企業はシステム投資を積極的に行っている」と分析している。特にインターネット関連企業は、新型インフルエンザの影響による「巣ごもり消費」の影響から、業績を堅調に伸ばしており、システムの拡張を積極的に行っていると見られる。

また、企業においては業務システムのリプレイスも進んでいる。これまで支店が行っていた発注業務を本社で一括管理し、発注金額の妥当性を細かくチェックするために、発注稟議の機能を備えた購買管理システムの導入を検討している企業が多く見られるという。加えて、10年以上前に開発したシステムのリプレースを検討しているある企業では、受発注管理や作業実績管理などにより、業務の効率化や原価の予実把握を目指しているとのこと。

同社では、こうしたシステム投資の背景には、コストを正確に把握した上で見直したいと考えている経営判断があるのではないかと予測している。ただし、こうしたシステム投資は売上に直結しないため、予算額は抑えられる傾向にある。