Fedora Projectは6月9日(米国時間)、オープンソースのLinuxディストリビューション「Fedora」の最新版である「Fedora 11(コードネーム"Leonidas")」を正式公開した。Ext4をデフォルトファイルシステムに採用、対応ハードウェアの増加、仮想化機能の強化など、さまざまな新機能が装備された意欲的なバージョンに仕上がっている。
Fedora 11に同梱されている主なソフトウェアは以下の通り。
- Linuxカーネル2.6.29
- KDE 4.2
- GNOME 2.26
- Xfce 4.6
- Xserver 1.6
- Firefox 3.5β
- Thunderbird 3
- Python 2.6
- GCC 4.4
- NetBeans 6.5
また、主な新機能としては以下が挙げられる。
- デフォルトファイルシステムにext4を採用
- ブートタイムの短縮(30秒から20秒へ)
- PackageKitによるフォント/MIMEタイプの自動インストール
- KMSを大幅改善(ATIだけでなくIntel、Nvidiaのグラフィックカードもサポート
- ソフトウェア更新を効率化する「Presto」を試験的に採用(yumのプラグイン)
- アジア系言語(中国語、日本語、韓国語、インド語)での文字入力を支援するIBusの採用
- 自動バグレポーティングツール「ABRT」の搭載
- ボリュームコントローラ「PulseAudio」の採用
- Windowsクロスコンパイラ「MinGW」の採用
- 仮想化機能の大幅な改善(VNC接続認証におけるSASLプロトコルの使用、バーチャルゲストのグラフィックコンソールの改善、KVMとQEMUのマージ、Xenアップデート、など)
Fedora 11の入手はこちらのサイトなどから可能。
FedoraRed Hatが支援するオープンソースのLinuxディストリビューション。半年に1回の割合でアップデートが行われている。Fedora Projectには現在、2万9,000人のメンバーが登録しており、より迅速できめ細やかなフィードバックを実現するため、Fedora 11からは「Fedora Community」というポータルを試験的に導入、グラフィカルなフロントエンド(ダッシュボード)を通して、開発者やコントリビュータの声を直接吸い上げていくという。