米Cypress Semiconductorは6月10日(米国時間)、NEC東芝スペースシステム(NTS)の衛星ハイパースペクトル画像処理アプリケーション向けにバックサイドイルミネーション(裏面照射:BSI)型カスタムCMOSイメージセンサを設計したことを発表した。

BSIにより入射光が画素に直接取り込まれるため、分光感度や検出感度を犠牲にすることなく相関二重サンプリング法などの雑音低減手法を使用することが可能となった。

また、同アーキテクチャに加え、Cypressが特許を保有するグローバルシャッタ技術も搭載。同技術は、次フレームをキャプチャする間にフレームを読み取る機能であり、高速フレームレートを実現することができる。

センサの配置は、1024列×256行のコンフィグレーションで、耐放射線性のBSIアーキテクチャを宇宙向けの高速デジタル出力インタフェースと組み合わせているため、電磁スペクトル全体から情報をキャプチャするハイパースペクトル画像を宇宙から詳細に分析できるようになっている。

ただし、カスタム品であるため、画素数やセンサのサイズなどについては非公表としている。

なお、CypressとNTSは、2010年半ばまでには、宇宙環境に適合する飛行モデルに、同デザインを組み込む予定としているが、具体的な搭載機体などについては明らかにしていない。