エスエムジーは6月10日、Javaシステムの品質診断・改善ツール「ENdoSnipe」の最新版であるバージョン4.0の提供を開始したと発表した。価格は1ライセンス当たり69万円(保守料込み)となっている。

同製品は稼働中のJavaシステムに手を加えることなく、パフォーマンスや品質にまつわる問題を診断して「見える化」することで、障害解析や問題解決を支援するソフトウェア。「見える化」を実現する機能としては、次の3つがある。

  • ArrowVision→シーケンス図の形式でシステムの処理の流れを表示する
  • PerformanceDoctor→Javalin(JAVA Extensible Logging Infrastructure)テクノロジによって取得した情報からJavaシステムの診断を行ってパフォーマンス低下を起こす危険性が高い処理とその理由を自動的に見つける
  • BottleneckEye→クラス図の形式でアプリケーションの構造を示し、発見したボトルネックの部分をクラス図上で点滅させ通知する

ENdoSnipeで"見える化"を実現する3つの機能「ArrowVision」と「PerformanceDoctor」と「BottleneckEye」

今回のバージョンアップにあたって、「大規模システムにおける使いやすさの向上」、「診断項目の追加」、「グラフによる情報取得」、「カスタマイズ」の4点において機能強化が図られている。

大規模システムにおける使いやすさを向上するため、取得した情報のサマライズ機能と情報取得対象の処理を自動的に絞り込む機能が追加されたほか、標準で各種フレームワーク(EJB、JMS、Log4J、JRubyなど)へ対応されるようになった。

障害の原因を自動的に特定するため、PerformanceDoctorの診断項目に、「メモリリークの発生」、「Javaアプリケーション内部でのデッドロック発生」、「複数スレッドからの同時更新によるデータの破壊」などが追加された。

カスタマイズ機能の強化として、処理項目単位(メソッド、URL、SQL)ごとに、性能異常として検出するターンアラウンドタイム、CPU使用時間などが設定できるようになった。