大和ハウス工業は9日、住宅建設の基礎工事で軟弱な地盤を補強する際、リサイクルプラスチック製の補強材を使用する新工法「D-TEC ECO+(ディーテック エコプラス)工法」を開発したと発表した。販売は7月から開始する。
戸建住宅や賃貸住宅の建設にあたって同社では住宅毎に地盤を調査し、地盤の状態に応じた工法で基礎工事を実施。地盤が軟弱な場合には基礎補強を行うが、同工法は従来の"表層改良"に替わる工法として開発したという。表層改良は、土壌にセメント固化材を散布して施工機により攪拌と混合を行い、ローラー等の転圧機械によって表層地盤を締め固める工法で、軟弱な地盤が表層2mまでの場合に施すとのこと。
同工法で使用する補強材は、工場から排出されるプラスチックの端材や家庭等から回収されたプラスチックをリサイクルしたもので、杭を303~910mmの間隔で打ち込むことにより、住宅を支える支持力を得るという。杭1本の直径は60~100mm、長さは900~2,400mm。
表層改良工法と今回の新工法を比較すると、コスト面では平均で約20%のコストダウンが可能とし、工事期間では既成の補強材を打ち込むだけでよいため、従来約2~3日を要したセメント固化材が固化する期間が不要となり工期が短縮できるとのこと。また、補強材の打ち込みは小型機械によるため、ごく狭い土地での施工も容易としている。