日本オラクルと富士通は、企業がブレードサーバを用いてスケールアウト型の統合ビジネスインテリジェンス(BI)システムを導入する際の動作・性能の検証を実施したことを発表した。同検証により、日本オラクルのBIシステムを富士通のブレードサーバによる大規模グリッド環境に構築してサーバブレードを追加した場合、システム性能がリニアに向上することが実証された。
今回の検証は、富士通のブレードサーバ「PRIMERGY」で構築したグリッド環境で、オラクルの「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition Plus」と「Oracle Real Application Clusters 11g」によって構築された、アプリケーション層・BIサーバ層・データベース層の3階層が統合されたBIシステムを稼働させる形で行われた。
PRIMERGYは富士通のサーバリソース制御ソフトウェア「Systemwalker Resource Coordinator Virtual server Edition」によるクローニング技術を提供している。同技術を用いて、「Oracle Real Application Clusters」で構成されたクラスタデータベースへのノード追加を行うことで、ノード追加に必要な作業時間を従来の約10時間半からおよそ5分の1の約2時間で終了することを確認したという。
両社は同検証の結果を踏まえ、統合BIシステムについて無償の導入支援サービスを提供する。具体的には、本格的な導入を決定する前に、企業のビジネス戦略に有効な情報活用方法を分析サンプルとして構築して情報活用のプロトタイプを提供し、利用頻度からBIサーバの仕様決定を支援するというもの。