マイクロソフトは、今年の4月末からサービスを開始した「Microsoft Online Sevices」におけるパートナーソリューションの拡充を図るための支援策を新たに発表した。

支援策は、ソリューション構築時の技術的サポート、日本技術ドキュメントの提供、パートナープログラムによる支援の3つ。技術的サポートでは、電話およびメールでのサポートを有料で提供する。ただし、認定パートナーにおいては、レベルに応じて無料で使える時間を設定する。

パートナープログラムによる支援では、ソリューションサーチによるソリューションの紹介を行うほか、無料トレーニング、無料デモアカウントなどを提供する。

パートナー向けの支援策

インフォメーションワーカービジネス本部 ビジネスオンラインサービスグループ 部長 磯貝直之氏

インフォメーションワーカービジネス本部 ビジネスオンラインサービスグループ 部長 磯貝直之氏は「サービス開始から1カ月ほど経ったが、1000社以上がトライアルに参加し、60社以上が販売支援パートナーとなり、セミナーも盛況で、順調に増える数字が我々の手応えにつながっている」「Microsoft Online Sevicesだけですべてが提供できるわけではない。パートナーソリューションを提供いただくことで、お客様のニーズに応えることができる」と述べた。

記者説明会では、具体的にモバイル連携、遠隔地の情報共有、データ移行の3つの分野で、パートナーソリューションが紹介された。

ビーピーシステムでは、本日提供を開始したOnline Servicesに対応のモバイルソリューション「ExLook Infinity」を紹介した。ExLook Infinityは、Exchange Server 2007およびBusiness Productivity Online Suite (BPOS) に含まれるExchange Online上のメールや予定表、連絡先を、携帯電話やPDAのブラウザから利用できるソリューション。自社内のWindows Server 2003あるいはWindows Server 2008のサーバ上にインストールすることで利用が可能になる。

「ExLook Infinity」の機能

「ExLook Infinity」の画面(この画面はIEによるもの)

スキャナを提供しているPFUでは、2009年11月に、オフィス向けのScanSnapシリーズがSharePoint Online対応になり、同梱ソフトにSharePoint Onlineに対するアップロード機能が追加される。これにより、紙文書のSharePoint Online上での共有が可能になる。

PFUのスキャナのSharePointへの対応状況

日本デジタルオフィスでは、SharePoint Onlineに対応したデジタルカタログ作成ツール「DO!BOOK」を6月3日から提供する。このツールでは、変更箇所があるページだけを差し替えることができ、検索機能、必要な部分を切り取り、ExcelやWordに貼り付ける切り取り機能などが提供される。

「DO!BOOK」。拡大縮小のほか、検索、付箋の貼り付けもできる。検索が文字列がハイライト表示される

クエストソフトウェアでは、NotesのメールやカレンダーのデータをExchange Server Onlineに移行する「Notes Migrator for Exchange 4.1」を6月3日から提供。この製品はすでに北米では販売されているが、今後日本でも提供する。この製品ではNotesアドレスをSMTPアドレスへの変換することも行う。また今後、Lotus SametimeをMicrosoft Office Communications Onlineへのマイグレーションツールや、Lotus NotesのフォルダをSharePoint Onlineにマイグレーションするツールも提供するという。

「Notes Migrator For Exchange 4.1」の画面