3PARは5月29日、ミッドレンジストレージの新シリーズ「3PAR InServ Fクラス・ストレージ・サーバ」を発表した。同シリーズは、低価格ながら同社のハイエンドストレージのTクラスが搭載する機能を利用することができる点を特徴とする。

3PAR ワールドワイド・マーケティング担当副社長 クレイグ・ヌネス氏

ワールドワイド・マーケティング担当副社長を務めるクレイグ・ヌネス氏は、「現在、世界中で景気が後退しているが、当社にとって不景気はむしろ追い風だ。当社のストレージは利用効率が高いためコスト削減に役立つ。また、クラウドコンピューティングの拡大も当社のストレージの需要増大を促すだろう」と、同社のビジネスが好調であることをアピールした。

同シリーズは「F200」と「F400」から構成される。F200はコントローラを2個、ファイバチャネルポートを最大12個搭載し、ディスクの最大容量は125TB、キャッシュ最大数は20GBである。また、F400はコントローラを最大4個、ファイバチャネルポートを最大24個搭載し、ディスクの最大容量は250TB、キャッシュ最大数は40GBである。

M3PAR InServ Fクラス・ストレージ・サーバ

2製品の特徴はミッドレンジながら、ハイエンドストレージと同等の機能を搭載している点だ。例えば、通常のアクティブ・アクティブ・コントローラでは、ボリュームは単一コントローラのドライブに制限されるため、手動によるバランシングが必要となる。これに対し、同社の独自技術「メッシュ・アクティブ・コントローラ」では、すべてのボリューム上ですべてのコントローラがアクティブとなり、自動的にプロビジョニングが行われる。

もう1つの特徴的な機能が「Thin Built In」だ。同機能は、第3世代のASICによって、従来のボリュームから未使用の割り当てスペースを排除して変換し、ボリュームの利用効率を向上させる。

F200の最小価格は1,683万円8,870円、F400の最小価格は1,823万円1,990円。