三洋電機の半導体子会社である三洋半導体は5月28日、電池駆動などの低消費電力機器向けに、新たにフラッシュマイコン専用プロセスを採用した8ビットフラッシュマイコン「LC87FA308A(Easy Micon)」を開発、2009年9月よりサンプル出荷を開始すると発表した。サンプル価格は300円で、月産50万個の量産計画としている。

8ビットフラッシュマイコン「LC87FA308A(Easy Micon)」のパッケージ各種

同製品は、新プロセスの採用とアナログ回路の最適化により、1.6~5.5Vの低電圧ワイドレンジ動作を実現。内蔵の低電圧検知回路を使用しても、すべての機能が1.8Vから動作可能となっている。また、フラッシュメモリへの書き込みや、12ビットA/Dコンバータの動作電圧、8MHz可変RC発振を1.8~5.5Vで動作可能としている。

また、時計カウント動作時で従来品比93%減となる消費電流0.4μA(Typ)を実現。通常動作時でも、従来品の半分以下となる5.3μA(3V時)を実現している。

さらに、1ワイヤ通信方式の採用により、従来4本の端子(電源端子を除く)で行っていたオンチップデバッグ処理を1本の端子で実現可能としている。加えて、デバッガ端子は2チャネル装備しているので、端子の使用状況に応じてデバッグ処理用の端子を切り替えることが可能だ。このほか、プログラム実行状態でリアルタイムにすべてのメモリ内容の表示、および書き換えが可能であり、ソフト開発を容易かつ効率的に行うことができる。

なお、同社では低消費電力を生かし、煙探知機や防犯センサ、非常灯のほか、電池駆動の製品各種への適用を進めて行きたいとしている。