ロココとブラジルCi&T Software(以下、Ci&T)は5月27日、日本と中国にそれぞれ「シーアイアンドティー・パシフィック株式会社」「寧波楽科科軟件有限公司」を設立することを発表した。出資比率はいずれも50%ずつ。シーアイアンドティー・パシフィックをアジア太平洋地域の本社として、寧波楽科科軟件をアジア太平洋地域の開発センターとして機能させる。
Ci&T CEOのセザール・ゴーン氏 |
Ci&Tは、IAOP(The International Association of Outsourcing Professionals)が選ぶ「The 2008 Global Outsourcing 100」で87位にランキングされる、Web技術に特化したアプリケーション開発アウトソーシング企業。「Lean IT」「Business Agility」を事業のコンセプトに据え、SCRUMをベースとしたアジャイル開発により開発期間/コストの削減を推進している。ブラジルで初めてCMMI レベル5を獲得したほか、Great Place to Work Instituteの「2008 Best Place to Work」にランクインするなどの実績も誇り、顧客企業には米Yahoo、米Filife、米Johnson & Johnson、米Coca Cola、米iCreteなどを抱えている。
ロココ 代表取締役社長 長谷川一彦氏 |
ブラジルを中心に米国や英国などにもオフィスを構え、開発アウトソーシング事業をグローバルに展開している同社は、ブラジルの「Agile Competence Center」で北中南米地域のデリバリーを一手に担う体制を敷いている。アジア太平洋地域においても寧波楽科科軟件に同様の機能をもたせる意向で、課金モデルはそれをベースに組まれている。Ci&T CEOのセザール・ゴーン氏は、「インド等の企業に開発を委託する場合よりも平均で10~20%のコスト削減を実現できる」としている。
なお、シーアイアンドティー・パシフィックでは当面、米国企業の日本法人を中心にアプローチをかけていく構え。同社は、今後のアジア太平洋地域の目標として、今年中に顧客企業4社/従業員50名を獲得し、2012年までにその数を20社/400名まで増加させることを掲げている。