日本アバイアは5月22日、電話の自動応答サービスを実現するソフトウェア「Avaya Voice Portal」の最新版である5.0を発表。新機能として、映像配信機能を披露した。

Avaya Voice PortalはWebサーバ上で動作し、既存のWebサービスとも連携可能で、Webサイトで提供している情報を音声として提供できる。5.0では、TV電話機能を持つ顧客の携帯電話に、音声とともにWebサーバ上にある映像を連動しながら提供することが可能になった。この機能は前バージョンでも提供できたそうだが、ユーザーがJavaでプログラミングする必要があったという。

相手の携帯がTV電話機能を搭載しているかは、キャリアからの信号により判別し、未対応の場合はオペレータにつなぐこともできる。Webを直接視聴するのに比べ、URLを入力することなく、電話番号だけでアクセスできるというメリットがあるという。 価格は1ポート(同時に着信できる数)あたり15万円が目安となっている。サポート回線数はシステムあたり5,000回線。

日本アバイア ソリューション マーケティング 部長の平野淳氏

ソリューション マーケティング 部長の平野淳氏は「自動化することによって、人間ができないコミュニケーションの質に高めることができる」と語る。

動作環境は、OSがRed Hat Enterprise Linux 5.3、対応WebサーバがOracle/BEA Weblogic 10、WebSphere 6.2となっている。

音声や映像の流れ。Webサービスのデータや映像はメディアサーバを介して提供される。黄色がWebサービスのデータ、青が映像、茶と赤が音声を示す

日本アバイアでは、Avaya Voice Portal 5.0を活用したサービスの応用例として、テレビ通販会社の商品を注文する際、音声と連動した商品の映像を顧客の携帯電話に表示する、企業の受付電話で選択肢を視覚的に表示したり待ち時間にはビデオを流して企業イメージを向上させる、企業の勤怠システムと連携して配送会社のドライバーに業務スケジュールの変更を自動的に電話する、などを挙げた。

テレビ通販の例

配送会社の例

また、日本アバイアでは映像と連動した自動応答システムのシナリオ作成に対応した開発ツール「Avaya Dialog Designer」も無償で提供する。なお、このツールはEclipseのプラグインとして動作する。