日本IBMは5月21日、データベース管理ソフトウェアの新版「DB2 9.7」の日本語版を発表した。

新版の最大の特徴は、Oracleが独自に拡張した同社製品固有のSQL「PL/SQL」をサポートした点。これにより、Oracle Database → DB2への乗り換えの際に、アプリケーションを修正する手間がほとんどかからなくなったほか、Oracle Databaseユーザーが既存のスキルでDB2による開発/管理が行える環境を整えた。

DB2 9.7では、新たにPL/SQLに対応

そのほか、「VARCHAR型などの"ゆるい"データ型をサポート」「システム無停止でのスキーマ変更/データ移動を実現」「パーティション再編成作業の簡略化」といった対応が行われているうえ、データ圧縮やワークロード管理、コラボレーションツール、XMLデータベースなどの面でも強化が行われている(以下参照)。

データ圧縮、ワークロード管理、コラボレーションツール、XMLデータベースの強化ポイント

日本IBM 理事 ソフトウェア事業 インフォメーション・マネージメント事業部長 下垣典弘氏

日本IBM 理事 ソフトウェア事業 インフォメーション・マネージメント事業部長 下垣典弘氏は、DB2 9.7について、他社製品に比べてパフォーマンス/データ圧縮率が高い点や、保守費用が安価な点に触れたうえで、「運用管理コストの増大という、昨今のユーザー企業が抱える課題を解決する製品」と説明。続けて、OracleのUnbreakable Linuxプログラムを意識した新キャンペーン「Break Free - 高いデータベース・コストから開放!」を発表し、他社製品からの乗り換えを後押ししていくことを強調した。

データ圧縮率と保守費用を説明するスライド

Break Freeキャンペーン

価格は以下の通り。

製品名 価格 備考
DB2 Express Edition 61万8500円(税抜) DB2データサーバー使用のメモリーが4GB以下の場合
DB2 Workgroup Server Editon 143万7000円(税抜) DB2データサーバー使用のメモリーが16GB以下の場合
DB2 Enterprise Server Edition 461万7000円(税抜) DB2のメモリー制限はなし

6月19日にダウンロード販売が開始される。