ソニーなど19社で構成される「TransferJet Consortium」は、相互接続の基礎となる物理層、接続層の規格を共同で完成させたことを明らかにした。

同コンソーシアムでは、同技術の採用を幅広く働きかけていくために、現在の19社のメンバーを「Promoter会員」としたうえで、新たに策定した技術仕様を使用できる会員階層「Adopter会員」を設定、同会員に対し、技術仕様の使用権が与えられるとし、2009年5月19日より募集を開始した。

TransferJetは、高精細な映像コンテンツや音楽データを高速に転送するための無線技術で、2008年1月にソニーが発表した。機器どうしを近付けたり、触れ合わせたりするだけでデータを通信できるというもので、物理層の転送速度は最大560Mbps。4.48GHz帯の微弱電波を用いており、通信距離は3cmと短いが、そのためデータが漏洩する可能性が低く、高度なセキュリティ設定が不要となる。

なお、同コンソーシアムでは、今後も引き続き、同技術搭載機器の相互接続性に必要な各種技術規格、認証プログラム、ガイドラインなどの策定を行いながら、Adopter会員の募集活動を通して、同技術を適用した製品・サービスの開発・普及・促進を目指していくとしている。