日立製作所は5月19日、九州大学情報基盤研究開発センターに納入したスーパーテクニカルサーバ「SR16000 モデル L2」が、同センターのスーパーコンピュータシステム「高性能アプリケーションサーバシステム」として5月18日より稼働を開始したことを発表した。
同サーバは、2007年6月より稼働している同センターのスーパーテクニカルサーバ「SR11000 モデル J1/K2」の後継機となるもので、1ノードにPOWER 6プロセッサ(4.7GHz)を16個搭載し、1ノードの理論ピーク性能601.6GFLOPSを実現している。
稼働した新システムは43ノードで構成、科学技術計算を処理するバックエンド部分の理論ピーク性能の総和は、従来システムと比べ、約8.3倍となる25.267TFLOPSとなる。
43ノードのうち、1ノードは計算命令などをバックエンドに割り振るフロントエンド、42ノードが実際に科学技術計算を処理するバックエンドという構成となっており、フロントエンドおよびその障害に備えて待機させるノードの主記憶容量は256GB、その他の演算ノードの主記憶容量は128GB。バックエンドの演算ノード間はInfiniBand(1ノードあたり4GB/s×2)で接続される。
また、すべてのノードに4Gbpsのファイバチャネルインタフェースを搭載。実行容量が合計200TBとなるRAID5ディスクアレイ装置との間を直接接続している。
なお、同センターでは、これまでも全国共同利用施設として、スーパーコンピュータシステムなどの大規模計算システムによる計算サービスなどを、全国の研究者に対して提供してきており、新たなシステムの導入により、より多くの利用者のニーズに合わせたサービスの提供を行っていきたいとしている。