Red Hatは5月18日(現地時間)、同社が提供するLinuxディストリビューションのレガシーファミリである「Red Hat Enterpris Linux 4」の最新バージョン「Red Hat Enterpise Linux 4.8」を正式公開した。RHELのサブスクリプションユーザであれば、Red Hat Network経由でアップデート可能。
4.8で実施された主な改良点は以下の通り。
- 仮想化 … RHEL4用に最適化されたデバイスドライバがKVMハイパーバイザ上に配備(Xenベースの環境も引き続きサポート)、バーチャルゲストでサポートするディスクデバイス数が16から256に
- Windowsとの相互運用性、ファイルシステムサポート上 …SambaのアップデートによりWindowsシステムとの相互運用性がアップ、autofsへのアップデート
- 全体的なパフォーマンス … 新しい3つの"kernel tunables"によりアプリケーションのパフォーマンスを最適化、Open Fabric Distribution Networking(OFDE)スタックの拡張によるネットワークの高速化
- ストレージ/ファイルシステム … デバイスマッパーの改良
- 開発環境 … RHEL5と互換性のあるGNU Compiler Collection
その他、多くのバグフィクスやソフトウェアアップデートが行われている。
Red Hat Enterprise Linuxは現在5.3が最新バージョンだが、RHELはリリース後7年間、Red Hatからのサポートを受けることができるため、2005年に最初のリリースが出たRHEL4は2012年までサポートされる。今回のアップデートは、ユーザが4.xから5.xにスムースに移行できるようにするための改良が多く見られる。