シマンテックは、同社の仮想化アプリケーションストリーミングソリューション「Symantec Workspace Streaming」(SWS)に、日立東日本ソリューションズが提供する指静脈認証によるシングルサインオン(SSO)を組み合わせたソリューションを発表した。
主に学校/教育機関、金融、病院などでの利用を想定している。
SWSは、アプリケーションを4KBの小さなブロックに分割して、クライアントに配信するソリューション。ユーザーは、PCにアプリケーションをインストールすることなく、サーバよリストリーミング配信されたアプリケーションを、仮想化された環境で利用する。
この形式では、PC上のDLLを書き換えたり、レジストリが変更されることなくアプリケーションが実行できるため、新しいアプリケーションをインストールしたために、Windowsが起動しなくなったといったトラブルを避けることができる。
レジストリは、仮想空間内に別途設けられたものが利用され、アプリケーションからのレジストリへのアクセスはこの領域にトラップされる。
ストリーミング配信されたアプリケーションはクライアントPCにキャッシュされる形で蓄えられ、削除も簡単に行えるほか、Windowsの再起動でも消えることはない。
アプリケーションの配信は、先頭から順番に配信するのではなく、利用するときに必要なものを順番に差分配信するので、効率がいいという。
また、SWSではライセンス管理を行うこともでき、デバイス単位、ユーザー単位など、現在提供が行われているほとんどライセンス体系に対応できるという。
このソリューションは、学校での授業など、毎回初期化された状態で使用したいような環境に向いているという。
日立東日本ソリューションズが提供する指静脈認証は、このSWSにシングルサインオン(SSO)を提供する。これにより、SWSの認証と、WindowsのActive Directoryへの認証を1回で行える。
指静脈認証などの生体認証は、なりすましなどを防止できるとともに、パスワードを忘れてしまった人への対応をしなくてもよいなど、管理業務を軽減できる効果もあるという。
このソリューションの構築・販売自体は、日立東日本ソリューションズが行い、180クライアントで500万円程度の価格になるという。