インドのムンバイで講演を行った米Microsoft CEOのSteve Ballmer氏は5月12日(現地時間)、同社がドイツのソフトウェアメーカーSAPを買収するのではないかという観測について「でたらめな噂」と一蹴した。英Reutersなど、複数のメディアが報じている。
Ballmer氏は「私はこれまで買収の憶測について、するともしないともコメントしたことはない。私にはでたらめな噂としかとれない」と述べ、あくまで噂に過ぎないとコメントしている。一方で買収される側として名前の挙がったSAPでは11日、共同CEOのLeo Apothekar氏が「SAPは独立企業であるべきだ」とコメントしている。
大企業向けシステムに強みを持つSAPと、中小企業向けを得意として強力なチャネル網を持つMicrosoftが手を組むことで相乗効果が生み出せるという発想が原点の両社の合併観測だが、現在のところ両社トップはその可能性を否定している。同分野ではOracleが相次ぐ買収攻勢で徐々に力を蓄えており、大きな脅威となりつつある。