日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は5月12日、POWER+6プロセッサを搭載したブレードサーバ「IBM BladeCenter JS23」と「IBM BladeCenter JS43」の販売を開始した。両製品は同日発表されたメモリ仮想化機能「Active Memory Sharing」が利用可能。
JS23は4.2GHz デュアルコアPOWER6+プロセッサを2個搭載し、メモリは最大64GB、ハードディスクは最大300GBまで搭載可能。JS43は4.2GHz デュアルコアPOWER6+プロセッサを4個搭載し、メモリは最大128GB、ハードディスクは最大600GBまで搭載可能。
J43はJS23の拡張モデルで、Powerプロセッサ搭載のブレードでは初のダブルワイドの形状となっている(シャーシを2スロット使用)。2枚のJS23をSMP Blade拡張コネクタで接続する形で利用する。同社のパワーシステム事業部でエバンジェリストを務める岩田恵氏は、「JS23を2枚挿すだけでJS43へ簡単にスケールアップすることができる。これは他のIBM製品も備えていない機能」と、同製品の拡張性を強調した。
また、Active Memory SharingはPower Systemの仮想化技術「PowerVM」の一機能。同機能は仮想化によって分割された論理区画にあらかじめ定量のメモリを割り当てるのではなく、物理メモリをプールして共有化し、各区画のアプリケーションの稼働状況に応じてメモリを動的に割り当てる。同機能はAIX、IBM i、Linux上で利用可能。
「Active Memory Sharingはメモリの初期投資を抑えて利用率を向上することに加え、自動管理と安定稼働を実現する」(岩田氏)
そのほか、PowerVMの機能拡張として、IBM iとSUSE Linux Enterprise Server 11で仮想テープがサポートされたほか、SSDなどVISOに接続可能なデバイスの種類が増えた。
BladeCenter JS23とBladeCenter JS43の最小構成価格はそれぞれ、147万6,825円、295万4,700円で、Active Memory Sharing搭載のPowerVM Enterprise Editionの最小構成価格は、5万4,495円(いずれも税込)。