米Gartnerは5月7日(米国時間)、2009年の世界SaaS市場の収益が2008年の66億ドルから21.9%成長して96億ドルに上るという予測を発表した。また、2013年には同市場が企業向けアプリケーション市場において160億ドルの市場規模になるという。
同社のリサーチディレクターのSharon Mertz氏は、「SaaSは今後も企業アプリケーション市場において成長・展開を続けていく。この10年間はオンデマンドのデプロイメントモデルの導入が進んだが、その人気は最近5年間によって増加したもの」と説明している。
加えて、同氏は「SaaSにおけるセキュリティのレスポンスタイムとサービスアベイラビリティに関する問題は多くのベンダーによって解消されている。SaaSビジネスとコンピューティングモデルの成熟に伴い、その導入も広がってきている」と分析している。
企業向けアプリケーションの2009年の市場規模は、2008年のそれが約66億ドルだったのに対し、約80億ドルになると予測されている。企業向けアプリケーションにおいて、オフィスソフトとデジタルコンテンツ製作分野は依然として最も急速に成長している市場である。オフィスソフトの2009年の市場規模は2008年の1億3,600万ドルから5億1,200万ドルに、デジタルコンテンツ製作の2009年の市場規模は2008年の7,000万ドルから1億2,600万ドルに増えるという。また、コンテンツ・コミュニケーション・コラボレーションの市場規模は市場セグメントを越えたSaaSの導入形態として最も収益の差異が広がり、2008年の収益が約21.5億ドルであるのに対し、2009年の収益は25億ドルになると予測されている。