NECは、2008年度通期(2008年4月1日-2009年3月31日)の業績予想と、特別損失を発表した。それによれば、連結の売上高は4兆2,160億円(前期実績は4兆6,172億円)で、純損益は2,970億円の赤字(前期実績は227億円の黒字)となっている。
今回の予想値は、1月30日に発表された前回の予想値に比べ、営業損益は、ネットワークシステムでの費用削減や開発費抑制、およびITプロダクトの費用削減効果などにより240億円改善、経常損益は、係争案件等に関わる損失見込み額を引き当てることなどによる営業外損益の悪化により、30億円の悪化となっている。
一方 特別損失については、連結で約2,180億円、個別で約4,630億円を計上する見込みだという。
連結の内訳では、主としてエレクトロンデバイス事業の従業員の早期退職等に伴う費用および海外におけるモバイル/パーソナルソリューション事業の従業員の解雇等に伴う費用として約870億円、収益性の低下した事業用固定資産およびのれん等投資額の回収が見込めなくなった資産の減損損失で約300億円、債務保証を行う関係会社の財政状態の悪化に伴う、債務保証損失引当金繰入額として約150億円となっている。
個別の内訳では、関係会社株式評価損で約4,010億円、 債務保証損失引当金繰入額で約390億円、 関係会社貸倒引当金繰入額で約140億円、 投資有価証券評価損で約50億円となっている。
なお、実績値は5月12日に発表される予定だ。