富士通は、一般オフィスのCO2削減をサポートする機能を新たに追加した、パソコンの資産管理・情報漏えい対策ソフトウェア「Systemwalker Desktopシリーズ」の「Systemwalker Desktop Patrol V14g」と「Systemwalker Desktop Keeper V14g」を発表した。出荷は2009年8月末より開始される予定だ。
「Systemwalker Desktop Patrol」は、パソコンや周辺機器(プリンタやFaxなど)のIT資産全体を一元管理するソフト。パソコンのソフトウェアライセンス管理をはじめ、セキュリティ監査、セキュリティ・パッチの自動配付・適用、使用禁止ソフトの設定、廃棄パソコンのデータ完全消去および、リモート操作ができる。
今回のV14gでは、パソコンの電源設定管理機能が追加された。具体的には、使用中のパソコンの省電力設定が会社のポリシーに合っていない場合、画面に警告を出すとともに、「対処」ボタンを1クリックすることで、ポリシーに沿った設定に変更してくれる。また、そのPCの「消費電力量・電気代・CO2排出量・電源オプションの設定状況」を画面で確認することができ、利用者の環境意識を高めるのにも役立つという。
さらに、管理者がパソコンの「電源オプション」を一括管理し、全社または部門単位の利用形態に合わせて「スタンバイ」、「休止」状態への移行や、「モニタ電源」、「ハードディスク電源」の切断時間を設定できるという。
また、夜間のウィルススキャンためにパソコンを立ち上げたままにするユーザーを想定し、「スタンバイ」や「休止」状態であっても、状態を解除してウィルススキャンを実行させる機能も持つ。
富士通が社内で行った実験によれば、このソフトを利用することで、パソコンの消費電力量を約40%削減できたという。
一方、「Systemwalker Desktop Keeper」は、パソコンの操作を記録したり、記録・収集されたパソコン操作ログ、ファイル操作ログを一元管理するソフト。今回のV14gでは、指定した枚数を越えて印刷を行おうとするユーザーに対し「警告」または「印刷制限」を行う機能が追加された。また、管理者が各パソコンの「印刷ページ数・印刷用紙代・CO2排出量」を把握することも可能だ。これにより管理者は、全社または部門単位で印刷ページ数削減による「印刷用紙代とCO2排出量の削減効果」を把握できる。
販売価格は、Systemwalker Desktop Patrol V14gの場合、サーバライセンスが25万円から、クライアントライセンスが9,300円からとなっている。
一方、Systemwalker Desktop Keeper V14gは、サーバライセンスが48万8,000円から、クライアントライセンスが1万3,300円からとなっている。
富士通によれば、1台のサーバで2万台のクライアント管理が行えるという。
また、今後は入退室と連動した空調のコントロールや、ファシリティの電力消費量の見える化にも取り組んでいくという。