米国のオンライン求人サイト「CareerBuilder」が行った調査で、仕事と家庭生活の間で苦悩するワーキングマザーの実状が明らかになった。
同調査は、2009年2月20日から3月11日にかけて、調査会社のHarris Interactiveが実施。全米の18歳以上の女性フルタイム被雇用者で、18歳以下の子どもと同居する496人を対象に行われた。
調査によると、過去1年間にレイオフ(一時解雇)を行った企業に勤めるワーキングマザーのうち「以前よりも労働時間が長くなった」と回答したのは30%。また、14%が「家計の収支を合わせるためにこの1年間でアルバイト経験がある」と答えており、「燃え尽き症候群である」という人の割合は34%にのぼった。
一方、ワーキングマザーの就労環境を具体的に見た場合に、「週に40時間以上就労している」と答えた人の割合は43%。また、仕事を家に持ち帰る頻度では、「週に少なくとも2回」という人が16%を占めたほか、「毎日」と答えた人も6%に及んだ。さらには、19%が「1日に子どもに費やす時間は2時間以下」、25%が「子どもの大切なライフイベントを過去1年間に2回以上見逃した」と答えている。
しかし、こうした過酷なワーキングマザーの労働実態の中、40%が「前年よりも仕事が減るのを恐れている」と回答。この結果について、CareerBuilderの人材管理および求人アウトソーシング部門長のMary Delaney氏は「史上稀に見る大不況下の今日においても、子どもとより多くの時間を過ごすために減給は免れないと考えるワーキングマザーも3分の1近くに及ぶ。この母の日において、ワーキングマザーが何より切望するのは"時間"という贈り物だ」とコメント。さらに、回答者の55%がフレックスワークを利用し、そのうちの大部分がそうした労働形態が昇進に影響していないことを証言したことを挙げ、仕事と家庭生活の調和を保つための以下の5つのTipsを紹介している。
1. 身体を大事にする
週に1 - 2時間は自分のための時間を設ける。
2. マネージャと話をする
就業時間を前倒ししたり、在宅勤務など、ワークライフバランスのためだけでなく、生産性を高めるための仕事の方法を提案する。
3. 日常的な慣習を維持する
家事などの日常の雑務を前もって計画的に行うことで、時間の節約やストレスを軽減し、精神的な活力へと昇華させる。
4. 家族との時間を最大限に確保する
ときどきは1日の"ToDoリスト"の2番目に「家に帰る」を加えるくらいの気持ちで、家族との時間を死守する。
5. 自己負担を減らす
プロジェクトの責任者を任された場合にも、ときにはメンバーの代役を立てることにより、自己負担を軽減させるだけでなく、部下の成長にもつなげることができる。