ピーポーズは4月27日、同日より新サービス『メルPEPO (メルペポ)』を開始すると発表した。メルペポはブログなどの情報発信者が、サイト訪問者と匿名での気軽な情報交換が行えるサービス。訪問者がサイト上に配置された「Ask」ボタンを押すことで、ブロガーに対して問い合わせを行う形で質疑応答形式のセッションが開始される。返答の御礼に500円単位で謝礼を渡すことも可能で、これがブロガーの新たな収入源になる仕組み。

ブログ上に配置された「Ask」ボタンを押すと出現するポップアップ。ここに質問内容を書いて相手に送るとセッションがスタートする

例えばブロガーは、個別の投稿に対して「Ask」ボタンを付けることができる。サイト訪問者がボタンを押すとポップアップウィンドウが開き、質問内容、ニックネーム、メールアドレスの入力で相手に対して質問や問い合わせを行うことができる。この際に質問相手のブロガーに伝わるのは質問内容とニックネームのみで、メールアドレスは秘匿されるので匿名でのやり取りが可能となる。単純にブログ上にコメント欄を開設するよりも密なやり取りが可能で、かつブロガーが直接メールアドレスを晒すことで発生する嫌な投稿やスパムへの対策にもなるというメリットがある。セッション内でのやりとりは他のユーザーには見えないプライベートな掲示板のように動作するため、不要な第三者の介入を防ぐ効果もある。ピーポーズではアルファブロガーほどには著名ではないが、面白いコンテンツを持つブロガーらに個別に新サービスの提案を行っていくほか、商用の大手ブログサイトなどに順次提携を持ちかけていく計画だという。

1セッション内での往復やり取り回数は最大7回まで。この中で相手に支払いをお願いすることも可能。「やりとりが深まる中で、相手に対して自然に謝礼を払いたいと思えるようになってくる」(今泉氏)

ピーポーズは昨年2008年7月に、時間と知識を売り買いするサービス「pepoz」をスタートさせている。ページビュー至上主義の従来の広告収入モデルから脱し、知識や技能を持つ人々らに新たな収入源を模索する方法を提案している。同社代表の今泉大輔氏によれば、情報発信者であるキャストでの登録は比較的順調だったものの、利用者側であるオーディエンスの利用が伸び悩んだことが課題だったという。そのため運営スタイルを従来のレンタルサーバ5台によるシステムから、Amazon EC2によるクラウドサービスに移行することでサーバ運営費を5分の1程度に圧縮、さらにサービス形態の見直しで予約システムの単純化や料金の500円単位への統一など、利用増のためのシンプル化を図っている。今回発表のメルペポではSaaSによる他社のシステムへの外販も検討しているということで、さらなる集客を目指す。