気象情報サービスを展開するウェザーニューズとフジテレビジョンは23日、気象情報の24時間ネット生放送『SOLiVE(ソライブ)24』を27日から提供開始すると発表した。無料アプリケーション「ソラマド」をダウンロードすれば視聴できるようになっている。

「SOLiVE(ソライブ)24」の放送を担当する11人の女性キャスター

「SOLiVE24」は、女子大生を含む11人の女性キャスターが気象情報をネット上で24時間生放送するサービス。放送は、「morning」「afternoon」など、天気に関するニュースを各2時間枠で提供する「SOLiVEゾーン」4番組、天気を通して世の中のことを考えるバラエティ「ソラマドゾーン」7番組で構成。「ソラチャット」と呼ばれるチャットにも参加可能。チャットの内容は、番組内でキャスターが取り上げることもあるという。番組制作に当たっては、フジテレビジョンが協力している。

「SOLiVE24」放送イメージ(リハーサルから)

また、ソラマドを起動して表示される8つの窓アイコンのうち7つは、日本各地のウェザーニューズ会員が携帯電話から投稿した気象画像を表示。画像をクリックすれば、投稿者のコメントも見られるようになっている。

さらに、ソラマドを導入したPCによるグリッドコンピューティングを形成。参加PCの能力を生かした気象計算を実施できる。「10年後の桜がいつ咲くかなど、長期のスパンでの気候変動をシミュレーションする」(ウェザーニューズ取締役の石橋知博氏)ことなどを目指している。

「ソラマド」はWindows/ Mac OSに対応し、無料でダウンロード可能。画面はソラマドでチャットできる「ソラチャット」

23日に東京都内で開かれた記者会見で、ウェザーニューズ取締役の石橋知博氏は、ソラマドについて、「デスクトップに開かれた、日本の空を見る窓」と表現。ソラマドでつながったPCの能力を生かすグリッドコンピューティングについては、「これまでは単に情報を見せるだけだったが、ソラマドにより情報をうまく集約して集合知を生み出し、これをフィードバックしていく」と述べた。

また、フジテレビジョン企画担当部長の福原伸治氏は、SOLiVE24での生放送について、「テレビ的にならないよう意識しつつ、美術や技術、演出といったテレビのノウハウは生かすように番組づくりを行った」とその特徴を説明した。

記者会見後の質疑応答では、「PC以外への展開は今後どうするのか」という質問が出た。これに対し、ウェザーニューズの石橋氏は「梅雨や台風などの季節は気象情報に対するニーズが最も高いため、5~6月には、携帯電話を含め可能な限り全てのメディアに対応していきたい」と回答した。

質疑応答の後、第二部として、「参加型で変わるこれからの新しいメディアの形」と題したテーブルディスカッションを実施。地球温暖化などの気候変動・環境問題に対しインターネットに何ができるかなどについて、議論が行われた。