日本アスペクト・ソフトウェアは4月15日、記者説明会を開催し、ソフトバンクBBが運用するコンタクトセンターにおいて、コンタクトセンター向け品質最適化製品「Aspect Quality Management」の2,000 席規模に及ぶ導入が完了したことを発表した。導入は伊藤忠テクノソリューションが担当。
日本アスペクト・ソフトウェアの代表取締役社長を務める小枝逸人氏は、ターコンタクトセンターのトレンドについて説明したうえ、そのトレンドに対して同社がどのようにして取り組んでいくかについて説明した。
同氏によると、コンタクトセンターでは当初、「業務効率改善」や「CS(顧客満足)の向上」が課題とされていたが、最近は「最適化」や「仮想化」といった新たな課題が出てきているという。「当社は、コンタクトセンター運営の最適化とユニファイドコミュニケーションを課題としている」
例えば、同社はマイクロソフトとグローバルで提携して、ユニファイドコミュニケーション利用の推進をしているほか、特定のハードウェアに依存しないという同社製品の特性を生かした集約化・仮想化を進めている。また、コンタクトセンターのワークフォース、パフォーマンス、品質などの管理機能を備えた製品「PerformanceEdge」により、パフォーマンスの最適化を目指している。
今回、ソフトバンクBBのコンタクトセンターに導入したAspect Quality Managementは、PerformanceEdgeのラインアップの1つ。同製品は全通話録音、画面のキャプチャ、応対内容分析、品質モニタリング、エージェントのコーチングのためのツールを提供する。
また、同製品は応対の品質を管理することでCSの向上に貢献するが、オペレータが応対しやすい環境を構築することで、ES(従業員満足)の向上も実現することが可能であり、それが「結果として、CSにつながる」(小枝氏)という。
ソフトバンクBBが同製品を導入した目的は、「画面録画機能を活用したエージェント評価」と「トレーニングプランの確立」だ。導入は7拠点に散らばる約2,000のエージェントに対して行われた。
ソフトバンクBB 執行役員 情報システム・CS 統括 カスタマーサービス本部 本部長 兼 品質管理本部 本部長の彦坂昌彦氏は、同製品を採用した決め手について、「価格のほか、評価レポートが標準機能であるなど、ROI(Return on Investment)を比較して、Aspect Quality Managementに決めた」と説明。
同氏は、「同製品を導入して、コンタクトセンターにおいて重要なレポーティングにまつわる開発コストが削減できたほか、作成時の手間も提言されているなど、さまざまな効果を上げている」と、同製品の導入メリットを紹介した。
小枝氏は、「今回の導入事例は国内最大規模であるため、ベンチマークとして活用し、大規模な導入を国内市場に本格的に展開していきたい。本年度中の大規模導入の目標は5社」と語った。