米Gartnerは4月8日(現地時間)、2008年の世界半導体市場の売上が、前年比5.4%減の2,550億ドルであったという調査結果を発表した (確定値)。世界半導体市場は、2008年第4四半期に始まった世界経済危機の影響を受け、2009年にさらに悪化することが見込まれるという。
売上高では、インテルが17年連続で首位を維持し、2008年のシェアを13.3%に伸ばした。ただし、2007年の売上高には、2008年第2四半期に売却されたNOR型フラッシュ・メモリ事業の数字がインテルの売上高に含まれており、それを除いた継続事業ベースで比較すると、同社の売上高は前年比で4.7%増加、市場平均を10ポイント上回っている。これは同社のノートブックPC向けビジネスが好調で、シェアを拡大したためだという。
上位10社の中で最も高い成長率を示したのはQualcommで、2008年の売上高は前年比15.3%増を記録した。その成長の原動力は、Qualcomm CDMA Technologies (QCT) 事業が最初の3四半期連続で高い成長率を示したことである。
日本企業では、東芝が2007年に続き3位となっている。NAND型フラッシュ・メモリ事業が供給過剰による価格の下落や世界経済の低迷を受けて売上高を減らしたほか、ASICやASSPなども2008年後半からの経済不況の影響を受け、大幅に落ち込んでおり、同社の2008年におけるドル・ベースの成長率は前年比10.3%の減少となった。
ルネサス テクノロジは1つ順位を上げ、7位となったが、MCUやLCDドライバの価格の低迷や、日本国内での携帯電話出荷台数の低迷の影響を受け、2008年の売上高は前年比11.5%のマイナス成長となっている。
NECエレクトロニクスは、他の国内メーカー同様に世界経済の低迷の影響を受けたが、2008年前半に自動車向けやゲーム機器向けの半導体が好調に推移した。その結果、円ベースでは前年比でマイナス成長であったが、円高の影響でドル・ベースの売上高は前年比3.2%増となり、2007年の12位から10位に順位を上げた。